学校の怪談
トイレの花子さん
「まずはどこを探すんですか?」
体育館から出てきて周囲に人がいないことを確認した怜美は隣を歩く猫田さんに聞いた。
「トイレの花子さんはどこにいると思います?」
手に透明なタブレットのようなものを持った猫田さんが聞いてきた。
「え? トイレの花子さんはやっぱりトイレじゃないですか? っていうか、それ、なんですか?」
答えつつ猫田さんが操作している機械が気になって質問してしまう。
「これですか? これはかくりよの住人を管理するものです。この世で言う住民票というやつですかね」
あの世にも住民票があるんだ!?
怜美は驚いて口をあんぐりと開けてしまう。
猫田さんはそんな怜身をいに関せずといった様子でトイレへ向かって歩き出した。
「この住民票には今現在かくりよにいる人たちのことが載っています。かくりよから出たときに誰が出たのか通知もきます」
なんて現代的な世界なんだ。
怜美が考えていたあの世とは随分と違う世界のようで、目を白黒させてばかりだ。
「かくりよもだんだん変化してきたんですよ」
「そうみたいですね……」
思えば死者は年々、日に日に増えている。
知識を持った現代の人たちが向こう側へ行くことで、あの世が発展していっても不思議じゃないのかもしれない。
体育館から出てきて周囲に人がいないことを確認した怜美は隣を歩く猫田さんに聞いた。
「トイレの花子さんはどこにいると思います?」
手に透明なタブレットのようなものを持った猫田さんが聞いてきた。
「え? トイレの花子さんはやっぱりトイレじゃないですか? っていうか、それ、なんですか?」
答えつつ猫田さんが操作している機械が気になって質問してしまう。
「これですか? これはかくりよの住人を管理するものです。この世で言う住民票というやつですかね」
あの世にも住民票があるんだ!?
怜美は驚いて口をあんぐりと開けてしまう。
猫田さんはそんな怜身をいに関せずといった様子でトイレへ向かって歩き出した。
「この住民票には今現在かくりよにいる人たちのことが載っています。かくりよから出たときに誰が出たのか通知もきます」
なんて現代的な世界なんだ。
怜美が考えていたあの世とは随分と違う世界のようで、目を白黒させてばかりだ。
「かくりよもだんだん変化してきたんですよ」
「そうみたいですね……」
思えば死者は年々、日に日に増えている。
知識を持った現代の人たちが向こう側へ行くことで、あの世が発展していっても不思議じゃないのかもしれない。