学校の怪談
「そんなことよりさ、ちょっと面白い噂を聞いたんだよね」
窓の外の後輩を見るのに早くも飽きたようで、雪が話題を変えた。
「噂?」
「そう、この学校の七不思議みたいなものなんだけど、開かずの扉があるって知ってる?」
「え、なにそれ知らない」
面白そうな話に怜美の目が輝く。
怜美の好奇心がくすぐられているのが手に取るようにわかる。
「うちの学校って地下室があるの知ってる?」
「うん。体育館倉庫の置くでしょう? 入ったことはないけど知ってる」
昔は自然災害が起こったときにその地下室に非難することができていたらしい。
今は使われているのかどうかも怪しいけれど。
「その地下室に開かずの扉があるんだって」
顔を近づけ、声を低くして言う雪に怜美はゴクリと唾を飲み込んだ。
「誰かその扉を開けた人はいないの?」
「開けた人がいないから、開かずの扉なんだよ。きっと頑丈に施錠されていて、誰も開けられないんじゃないかな?」
雪の答えに怜美は「なるほど」と、納得した様子でうなづいた。
その目はまだキラキラと輝いている。
その時、6時間目の授業が始まるチャイムが鳴り始めた。
「ま、噂はただの噂だけどね」
雪はそう言い残して席へと戻って行ったのだった。
窓の外の後輩を見るのに早くも飽きたようで、雪が話題を変えた。
「噂?」
「そう、この学校の七不思議みたいなものなんだけど、開かずの扉があるって知ってる?」
「え、なにそれ知らない」
面白そうな話に怜美の目が輝く。
怜美の好奇心がくすぐられているのが手に取るようにわかる。
「うちの学校って地下室があるの知ってる?」
「うん。体育館倉庫の置くでしょう? 入ったことはないけど知ってる」
昔は自然災害が起こったときにその地下室に非難することができていたらしい。
今は使われているのかどうかも怪しいけれど。
「その地下室に開かずの扉があるんだって」
顔を近づけ、声を低くして言う雪に怜美はゴクリと唾を飲み込んだ。
「誰かその扉を開けた人はいないの?」
「開けた人がいないから、開かずの扉なんだよ。きっと頑丈に施錠されていて、誰も開けられないんじゃないかな?」
雪の答えに怜美は「なるほど」と、納得した様子でうなづいた。
その目はまだキラキラと輝いている。
その時、6時間目の授業が始まるチャイムが鳴り始めた。
「ま、噂はただの噂だけどね」
雪はそう言い残して席へと戻って行ったのだった。