学校の怪談
校舎裏には先生が作ったレンガの花壇が広がっていて、沢山の花がつぼみをつけている。
この前授業で確認したときよりもずっと成長していて怜美は思わず笑顔になって駆け寄った。
「すごいね! 花ってこんなにすぐ成長するんだね!」
「花もすごいけど、もっとすごいのは雑草だって先生言ってた」
「雑草?」
「うん。抜いても抜いても雑草は次々に生えてきて、すぐに成長しちゃうんだって。普段は用務員の先生が世話をしてくれてるって言ってた」
「ふぅん」
怜美は校舎の壁に寄りかかるようにして座り、雪が水やりをするのをぼんやりと見つめ始めた。
花が水をもらって嬉しそうに笑っているように見える。
そう考えてふっと笑ったときだった。
視界の右端になにかが見えた気がして顔を向ける。
その瞬間、校舎裏から逃げ出す灰色の足が見えて、怜美はハッと息を飲んだ。
今のなに?
誰かいたの?
校舎裏にやってきたとき人の気配なんてしなかったのに……。
この前授業で確認したときよりもずっと成長していて怜美は思わず笑顔になって駆け寄った。
「すごいね! 花ってこんなにすぐ成長するんだね!」
「花もすごいけど、もっとすごいのは雑草だって先生言ってた」
「雑草?」
「うん。抜いても抜いても雑草は次々に生えてきて、すぐに成長しちゃうんだって。普段は用務員の先生が世話をしてくれてるって言ってた」
「ふぅん」
怜美は校舎の壁に寄りかかるようにして座り、雪が水やりをするのをぼんやりと見つめ始めた。
花が水をもらって嬉しそうに笑っているように見える。
そう考えてふっと笑ったときだった。
視界の右端になにかが見えた気がして顔を向ける。
その瞬間、校舎裏から逃げ出す灰色の足が見えて、怜美はハッと息を飲んだ。
今のなに?
誰かいたの?
校舎裏にやってきたとき人の気配なんてしなかったのに……。