学校の怪談
それでもみんなと遊びたいときがある。


そんな時は陸上クラブに出席する。


クラブ活動だと言えば弟たちは納得してくれるし、なにより浩一はクラブの中でも期待される存在だった。


しっかり練習をしていれば中学、高校にあがったときにどんどん強みになっていくと、先生からも言われていた。


クラブ活動が必須になった4年生の頃に何気なく参加したクラブが、6年生になった浩一を支えることになっていた。


浩一は早足で廊下を歩きながらスマホを取り出した。


画面に表示されているのは今日の授業内容だ。


帰っている間にこうしてスマホで確認して復習し、学校へ行く道で予習をする。


家で勉強する時間はとほんどないから、行き帰りのこの時間が浩一にとって貴重な勉強時間になるのだ。
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