学校の怪談
☆☆☆
鈴木くんを送り届け、鈴木くんの家族を別れたあと怜美は一人で帰路を歩いていた。
前に猫田さんが言っていた言葉が思い出される。
『かくりよから出てきたのは、かくりよに不満があるか、この世に未練があるかのどっちかだ』
それが本当だとしたら、猫田さん自身はどうなんだろう?
かくりよの責任者として、この世に出てきてしまった魂を沈めているけれど、猫田さん自身だってかくりよに生きる人のはずだ。
「その猫田さんがこっちの世界にいるってことは……」
呟き、立ち止まる。
猫田さんもまた、かくりよに不満があったり、この世に未練があったりするんじゃないだろうか?
ふと、学校へ振りかえる。
すでにクラブ活動は終わっていて生徒の数も少なくなっている。
少し考えた後、怜美は家に向けて歩き出した。
あの扉から出てきたのは3体の零だ。
あと1体残っている。
猫田さんのことを考えるのはその後だ。
怜美は自分にそう言い聞かせて拳を空へ突き上げると「頑張るぞー!」と、声を張り上げたのだった。
鈴木くんを送り届け、鈴木くんの家族を別れたあと怜美は一人で帰路を歩いていた。
前に猫田さんが言っていた言葉が思い出される。
『かくりよから出てきたのは、かくりよに不満があるか、この世に未練があるかのどっちかだ』
それが本当だとしたら、猫田さん自身はどうなんだろう?
かくりよの責任者として、この世に出てきてしまった魂を沈めているけれど、猫田さん自身だってかくりよに生きる人のはずだ。
「その猫田さんがこっちの世界にいるってことは……」
呟き、立ち止まる。
猫田さんもまた、かくりよに不満があったり、この世に未練があったりするんじゃないだろうか?
ふと、学校へ振りかえる。
すでにクラブ活動は終わっていて生徒の数も少なくなっている。
少し考えた後、怜美は家に向けて歩き出した。
あの扉から出てきたのは3体の零だ。
あと1体残っている。
猫田さんのことを考えるのはその後だ。
怜美は自分にそう言い聞かせて拳を空へ突き上げると「頑張るぞー!」と、声を張り上げたのだった。