学校の怪談
「それで、あの。昔から言われている噂で、2つ前の校長先生の噂で……」


そこまで言うと、用務員の先生が怜美を手で制した。


「それは有名な噂だね。飯田校長が自殺をしたっていう噂だ」


「はい。でも自殺の原因は――」


「それも、知っている」


用務員さんはその先を怜美に説明させないように、さえぎった。


その表情は険しくなっている。


「どうしてそんな噂になっちゃったんだろうねぇ? 飯田校長は、女の子を助けた方だったのに」


「え?」


用務員の先生の言葉に怜美は目を見開いたのだった。
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