学校の怪談
☆☆☆
そして、怜美はまた地下室へやってきていた。
相変わらずの冷気が体を包み込んで身震いをしている。
「本当にありがとう。君には金メダルを上げるよ」
布を取った飯田校長の絵画が中でなにかやモゾモゾ動いたかと思うと、ニュッと手を突き出してきた。
その手には手作りの金メダルが握られている。
「これって?」
怜美はそれを受け取りながら首をかしげる。
「運動会のために準備したものだよ。生徒たちに渡すことなく死んでしまったけどね」
そう言って、また豪快に笑う。
怜美は手作り金メダルを自分の首にかけた。
こんな作業、他の人たちがやることかもしれないのに。
そう思いながらも金メダルをかけたおかげで誇らしい気持ちになる。
怜美はスッと背筋を伸ばして見せた。
「おぉ、似合ってる!」
飯田校長が拍手をする。
猫田さんも一緒に拍手してくれた。
2人分の手を叩く音が地下室に響く中、飯田校長は「ハッハッハッハッ!」と高らかな笑い声を残して、かくりよの扉の向こうへと戻って行ったのだった。
そして、怜美はまた地下室へやってきていた。
相変わらずの冷気が体を包み込んで身震いをしている。
「本当にありがとう。君には金メダルを上げるよ」
布を取った飯田校長の絵画が中でなにかやモゾモゾ動いたかと思うと、ニュッと手を突き出してきた。
その手には手作りの金メダルが握られている。
「これって?」
怜美はそれを受け取りながら首をかしげる。
「運動会のために準備したものだよ。生徒たちに渡すことなく死んでしまったけどね」
そう言って、また豪快に笑う。
怜美は手作り金メダルを自分の首にかけた。
こんな作業、他の人たちがやることかもしれないのに。
そう思いながらも金メダルをかけたおかげで誇らしい気持ちになる。
怜美はスッと背筋を伸ばして見せた。
「おぉ、似合ってる!」
飯田校長が拍手をする。
猫田さんも一緒に拍手してくれた。
2人分の手を叩く音が地下室に響く中、飯田校長は「ハッハッハッハッ!」と高らかな笑い声を残して、かくりよの扉の向こうへと戻って行ったのだった。