天国と地獄
夜も必ず来るーー。

いつもと変わらない部屋に帰り、スマホを確認してため息。

ゴールデンウィークなんに、友達からの連絡は全くない。

あ、連絡と言えばーーーー。





"彼女"と、連絡を取り合ったことは無い。
何故か、行く先にいる、ただそれだけ。


連絡を取り合ったりする術は無い。

まずは、"彼女"が教えてはくれない。

名前すら知らない彼女ーーーー。





彼女と言えるのかすら、分からない。
彼女はもしかして、幽霊なのでは無いかまで、考えた。


真夏のホラーでは無いが、それに近い何かを感じていた。



名前を知らないーー。
連絡先を知らないーー。


だけど、決まって翌朝には必ず、訪れる。


期間限定の彼女ーーーー。





もし、彼女が幽霊なら




あのいつも通る場所のひしゃげた電柱の、飾られた花。



つい最近までは無かった花。



2日目の朝は君に出会ったら
優しくしてあげようと思ったーー。



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