Star of Galaxy
「素敵な伝言?」
「ふふふっ」
お母さんの不気味な微笑み。
「何?教えてよ」
「そうね、明日のテストはバッチリ出来たって言えるように後からしっかり勉強するって言うんだったら、教えてあげる」
「・・・」
明日のテストは苦手な科学と古典。こんな取引成立させていいんだろうか。今日、徹夜したって『バッチリ出来た』なんて絶対言えるようになるわけない。
「そんな苦虫かみつぶしたような顔しなくちゃいけないわけね」
お母さんの顔からも笑顔が消えて行く。
「だってぇ~」
「もうわかったわよ。早く着替えて福地さんとこ行きなさい」
福地さんとこっていうのは、花屋さんの向かいのイタリアンレストラン。オーナーシェフの名前が福地さん。
「昨日のお礼に弦希くんがお昼奢ってくれるって」
「ええええーっ!お昼⁉」
「そうよ。良かったわね」
ニンマリ顔のお母さん。小さいころからずっと、お母さんに
「茶美ちゃんは誰が好きなの?」
って聞かれる度に
「弦希くん!」
って、答えていたらしい。さすがに中学になってからは聞かれた事ないような気がするけど。今思えば、お母さんのあの質問に答えることで、『私の好きな人は弦希くん』って、自分で自分を洗脳してしまった結果が、今なのかも知れない。そしてお母さんは、今でも私が好きな人は弦希くんだと信じている様子。まぁ、その通りなんだけど。
「ふふふっ」
お母さんの不気味な微笑み。
「何?教えてよ」
「そうね、明日のテストはバッチリ出来たって言えるように後からしっかり勉強するって言うんだったら、教えてあげる」
「・・・」
明日のテストは苦手な科学と古典。こんな取引成立させていいんだろうか。今日、徹夜したって『バッチリ出来た』なんて絶対言えるようになるわけない。
「そんな苦虫かみつぶしたような顔しなくちゃいけないわけね」
お母さんの顔からも笑顔が消えて行く。
「だってぇ~」
「もうわかったわよ。早く着替えて福地さんとこ行きなさい」
福地さんとこっていうのは、花屋さんの向かいのイタリアンレストラン。オーナーシェフの名前が福地さん。
「昨日のお礼に弦希くんがお昼奢ってくれるって」
「ええええーっ!お昼⁉」
「そうよ。良かったわね」
ニンマリ顔のお母さん。小さいころからずっと、お母さんに
「茶美ちゃんは誰が好きなの?」
って聞かれる度に
「弦希くん!」
って、答えていたらしい。さすがに中学になってからは聞かれた事ないような気がするけど。今思えば、お母さんのあの質問に答えることで、『私の好きな人は弦希くん』って、自分で自分を洗脳してしまった結果が、今なのかも知れない。そしてお母さんは、今でも私が好きな人は弦希くんだと信じている様子。まぁ、その通りなんだけど。