Star of Galaxy
「女の子に言い寄られて悪い気がする奴はいないから、彼女がいようといまいと関係なく告っちゃえばいいんじゃないないの?」
「・・・」
「なんだよ、その顔」
「やっぱり相談した私がバカでした」
経験なんていうから何言いだすのかと思ったら、男子ならではのバカ回答じゃん。
「なんだよ、ちゃんと経験を元に答えてやってんのに」
「え?」
「彼女がいたって、嬉しいもんなんだって。そのうえでどっちを選ぶかはその男次第なんだから」
「・・・」
「ん?どした」
「・・・それで、弦希くんはどうしたの?」
「そりゃまあ、彼女の方を選んだけど」
「・・・」
「いや、だから、その先輩に彼女がいるとかいないとか気にするより、自分の気持ちをぶつけるってのが大事だってことが言いたいんだよ」
「・・・分かった。ありがと。・・・お邪魔しました」
「おい、もういいのかぁ?」
随分遠くから弦希くんの声がするような感覚に陥りながら、花屋を後にする。
「おや?チャーミー、もう戻て来たのか?」
おじさんの声は無視してトボトボと家に入り、そのまま自分の部屋まで戻って、勉強机の椅子に座る。
「・・・はぁ」
思わずため息が出たような気がしたけど、正確にはため息ではなく、息をしたのだと思う。

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