Star of Galaxy
 弦希くんの話を聞いて息が止まっていた。今、私が聞いた話はなんだったのか、冷静に考えてみる。
『そりゃまあ、彼女の方を選んだけど』
・・・嘘よね・・・。弦希くんに彼女?妄想の話を聞かされたんだろうか。彼女いるのに告白されて嬉しかったって。弦希くんは2歳上だし、高校も違うから、考えてみれば弦希くんが学校でどんな青春を送っていたかなんて全然知らない。弦希くんが私の気持ちを知らないって思ってたけど、弦希くんに彼女がいるって想像したこともなかった。私の知ってる弦希くんは、ずっと変わらないから。まさか、彼女が出来てるなんて一大事が起こってるなんて、そんな変化見てない。そうだっ。お母さんなら知ってるかも。立ち上がって、急いで店の方に行く。
「お母さんっ」
「あら、またどこか出かけるの?」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「何?」
「あのさぁ、弦希くんってさぁ」
「弦希くん?」
「うん」
「今、会ってきたんじゃないの?」
「そうなんだけど。弦希くんってさ」
「弦希くんがどうしたのよ」
「その~」
「その?」
「高校の時、彼女っていたのかなぁ?」
「いたんじゃない?」
「ええええーっ!」
「何今更驚いてるのよ。茶美知らなかったの?」
「・・・」
< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop