ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
④賑やか特別寮
♡恋々愛side♡
「ん……」
眩しい……もう朝?
まだ横になったまま眠気が覚めない私は、眩しい光を遮るようにぐるりと寝返りを打つ。
はぁ……柔らかくて温かい。
それにいい匂い。
「…………」
……ん?
いい匂い??
しかも昨日まで泊まってたホテルと寝心地が違うような……。
そもそも私、昨日ホテルに泊まったっけ?
……いや、泊まってない。
女子寮にも入れなかったし……。
私は眠さが残る思考で、ゆっくりと考えをめぐらせた。
……──────────!!
ーバッ!
すっかり眠気も吹き飛んだ私は勢いよくベッドから飛び起きた。
窓から入ってきた朝日が、カーテンの隙間を縫って明るく照らしているのは初めて見る景色で。
こ、ここどこ!?
ベッドとデスク、座り心地が良さそうなチェア……。
それだけのシンプルで落ち着いた部屋。
え、えっ、え??
私は慌てて昨日の記憶を呼び起こす。
えっと……ホテルで荷物を受け取って……女子寮をはしごして……そのあと公園で梅乃くんと梓川くんに会って……。
………………。
……会って?
あれ……あのあとどうなったんだっけ?
あー! 思い出せない!!
あまりの記憶力のなさに、私は頭を抱える。
「…………」
……と、とりあえず、部屋から出てみよう──────────