ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
凛音くんの役に立ちたい……。

「可愛いよ、恋々愛ちゃん」

ードクンッ。

声のする方に視線を向けると、私の前にしゃがみこんでベンチに座る私を見上げている凛音くん。

「あ、ありがとう……」

私は思わず俯いた。

顔が火照っているのが触らなくても分かる。

今の凛音くん、いつもの可愛い笑顔じゃなくて、優しい笑顔だった……。

いつもと違って落ち着かないよ……!!

「さてとっ、夕日に変わる前にさっさと撮り終えましょ!」

私の髪をセットし終わった藤原さんのハキハキとした声にカメラマンさんや照明さんは位置につき、凛音くんも映りこまないようにそっとハケる。

「じゃあ、始めようか! 緊張しなくていいよ、さっ、こっち向いて」
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