ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
まるでお花畑を連想するようなドレスを余すことなく観客の人たちに魅せる。

凛音くんの、煌音くんの想い……届け!

そして私がくるっと来た道を振り返ったと同時に、再び二人は私の手を取りランウェイを戻っていく。

両手から伝わる二人の体温。

私は二人の服作りに対する情熱を、みんなに伝えることが出来たのかな……。

ステージ脇に戻ると、途端に力が抜け、私はその場にへたり込んでしまった。

「恋々愛ちゃん!?」

凛音くんはそんな私を見て、心配そうにしゃがみこんだ。

終わった……。

未だにおさまらない激しい鼓動。

私はガタガタと震える手で胸元を抑えた。

「二人とも、ごめんなさい……。こんなに素敵なドレスを……二人ともこの日のためにあれだけ頑張ったのに……私……!」
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