ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
煌音くん……。

「キレイだよ」

ードクンッ。

「煌音、なーにさらっと口説いちゃってんの! ってゆーか僕もそれ言おうとしてたのにー!」

いつものように駄々をこねながら、煌音くんを揺さぶる凛音くん。

「私……大事なところで失敗しちゃったのに──────────」

「あれは失敗じゃないわ」

えっ?

その言葉に声の主を見上げると、藤原さんが優しい笑顔で立っていた。

「私にはコケた演出にしか見えなかったけど?」

演、出……?

尚更キョトンとしてしまう私に、藤原さんはふっと笑いながら続けた。
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