ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。

「もともと凛音と煌音は恋々愛ちゃんの引き立て役としてスタンバってたの。純白の紳士は花嫁のドレスを引き立てるからね」

……さっき言ってた準備って、もしかしてこのこと？

私がコケたのを演出だと思わせるように、機転をきかせてあのタイミングで出てきてくれたの……？

……私、ほんとに助けて貰ってばっかりだ。

「さてと！ 恋々愛ちゃん、早く着替えて特別寮に帰ろ？」

凛音くんはいつもの明るい笑顔で私に微笑みかけた。

なんて優しい人たちなんだろう……。

凛音くんも、煌音くんも、藤原さんも。

「うん！」

そんなみんなの優しさに、視界がまた滲んだ──────────

＊ ＊ ＊

会場からの帰り道。