ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
その声に私たちはビクリと肩を揺らし、ゆっくりと声の主を振り返った。

そこにはコワモテ先生の鬼の形相があって……。

や、やばい……どう見てもこの光景は盗み聞き!

「逃げろ!」

楓くんのその声に一斉に走り出すみんな。

え、ちょっと待って……!!

男の子のみんなに続ける足の速さなんて私にはなくて……。

つ、捕まっちゃう!!

ーギュッ。

!!!

必死に振っていた私の手を咄嗟に掴んだのは大きな手。

「少しの間だけ、我慢してて」

優羅くん……。
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