ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
突然呼ばれた名前に恐る恐る目線を梓川くんへ。

……え? 梓川くん?

そこには少し照れくさそうな梓川くんの顔。

「お前はなんでそんなに真っ直ぐなんだ」

え、ま、真っ直ぐ……??

私が?

「い、いやっ……そんな──────────」

“そんなの、美化しすぎだよ”

……そう言おうとして、私は思わず口を噤んだ。

だって、また……。

「帰るか」

悲しい瞳の彼がいたから。

どうして梓川くんはこんな目をするんだろう……?

その問を聞けないまま、私はまた歩き出した梓川くんに遅れないように、彼の後ろを歩いて行った──────────
< 251 / 1,130 >

この作品をシェア

pagetop