ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
食事中、ナイフとフォークがお皿に当たる音しか聞こえない。

口に含む料理は美味しいはずなのに、息苦しさで美味しさも半減してしまう。

はじめて食事が楽しくないと思った日だった──────────

* * *

朝食を食べ終えた私は広間を出て、豪邸の中を一人フラーっと探索。

……と言っても、部屋への戻り方がわからないから、しらみ潰しに歩き回ってるだけなんだけど。

全然客室にたどり着ける気がしないや。

見たことないところばっかりだし……。

私はキョロキョロと辺りを見回しながら角を曲がる。

……? あれは……。

廊下を曲がるとすぐに、存在感のある大きな扉が現れた。
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