ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
梅乃くん……。

……寝てる、の?

まぁ、こんなにポカポカ暖かいとついつい寝ちゃう気持ちもわからなくはないけど。

目の前でふわふわと揺れる赤髪を見ながら、私は梅乃くんの向かい側のイスに静かに腰を下ろした。

梅乃くんの寝顔こそ見えないけど、ゆっくり肩を上下させてるのを見る限り、気持ちよく眠ってるんだろうと思う。

こんなところで寝たら、さぞ気持ちいいんだろうなぁ……。

「すぅ……はぁ……」

私は梅乃くんを起こさないように、ゆっくりと深呼吸。

さすがに人の家では寝られないから、気分だけでも……。

目を閉じれば聞こえてくるのは鳥のさえずりや木々の揺れる音だけ。

深呼吸すれば新鮮な空気が体内に流れ込んできて、気持ちがリセットされていくみたいで……。
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