ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
さらに気合い入れて勉強しないと!

「早く帰って勉強会だね~」

「凛音。お前、昨日やった公式覚えてんだろうな? 今日も出来なかったら─────」

「わかってるってば!! ポイの実とたけのこの山とパッキー買うんでしょ!」

私の目の前で繰り広げられる、楓くんと凛音くんのいつもの言い合い合戦。

これももうすっかり見慣れてしまったなぁ。

二人のやり取りを微笑ましく見届けながら、私はそっとカバンを肩にかけた。

「なぁ、風磨」

……?

楓くんたちの言い合いにかき消されそうな梓川くんの声。

梓川くんは帰り支度をしながら、後ろの席の風磨くんを振り返っていた。

「今日、現文教えてくれないか?」

あ、梓川くんたちも勉強会するのかな?
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