ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
優羅くん……。

楓くんが私のそばから離れるのを見届ける優羅くんをボーッと見つめる私。

優羅くんの“恋々愛”って言葉……久々に聞いた気がする。

最近、私と優羅くんが話す回数は明らかに減ってしまって。

……その原因は私にあるんだけど──────────

「? 何?」

……あ。

私の視線に気づいたのか、小首を傾げながら不思議そうに私を見つめる優羅くん。

『恋々愛の笑った顔、可愛い』

っ!!!

ードクンッ。

真っ直ぐな瞳と目が合った瞬間、心臓が大きく脈打って、私は思わず顔を逸らした。

頬がカアァァっと熱を帯びていくのが分かる。
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