ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
そう言ってニカッと笑う凛汰くん。

大人な色気のある風磨くんとは少し違う、爽やかな雰囲気。

風磨くんを見慣れている私には、風磨くんの顔でこの感じなのすごく不思議な感覚だな。

「あ、やば! 凛汰、バスの時間!」

えっ……。

しみじみとそんな事を考えていたら、男の子の一人が突然慌てながらスマホの画面を凛汰くんに向けた。

「おう。……あ、ここにいたらまたナンパされちゃうと思うんで、少し離れたところで待ってた方がいいと思いますよ」

嘘でしょ……待って……!!

「あ、えっと……」

どうしよう……このままじゃ凛汰くんが帰ってしまう!

引き止めなきゃ……。

頭では分かっているのに、緊張しすぎて言葉が喉につっかえる。
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