ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「琴織……お前、兄ちゃん突き飛ばすってどーゆーことだよ」

なんとか体勢を立て直して、呆れながら琴織ちゃんを見つめる凛汰くん。

やっぱり風磨くんの妹さんなんだ。

言われてみれば顔の雰囲気とか風磨くんに似てるかも……。

「邪魔なとこにいたのは凛汰でしょ? ……いつも風磨がお世話になってます♡」

「えっ、あ……はい……」

……違う。

お世話になってるのは私の方なのに。

そうは思うけど、琴織ちゃんのあまりに前のめりな姿勢に圧倒されて、うまく言葉が出てこない。

「でた。琴織ちゃんの“可愛い物好き”」

凛汰くんと一緒に突き飛ばされた凛音くんはゆっくり起き上がって、琴織ちゃんへムスッとした顔を向けた。
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