ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
…………あ。

「さ、さっき琴織ちゃんが、“葉森”って言ってたから……ほら! それにちょうど7人!」

「へぇ。俺7人兄妹って言ってたっけー?」

うっ……。

意地悪く笑って私の揚げ足を取っていく風磨くん。

確かに、風磨くん本人から家族の話を聞いたことは一度もない。

自分で墓穴を掘ってしまった……。

そもそも隠し事がヘタなのに、風磨くん相手に取り繕うなんて無理がある。

「ふっ……ごめんね、意地悪して。恋々愛ちゃんの反応可愛くて、つい」

そう言いながらふわっといつもの優しい笑みに変わる風磨くん。

「ごめんなさい……」

「違う。恋々愛に勝手に話したのは俺たちだから……風磨、ごめん」

私を庇うように、風磨くんに頭を下げる優羅くん。
< 407 / 1,130 >

この作品をシェア

pagetop