ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
ダイニングチェアに座ってみんなをほのぼの眺めていると、隣にストンと凛汰くんが腰を下ろした。

……あれ? そーいえば──────────

「凛汰くんもここに泊まるの?」

私は首を傾げながら凛汰くんにそう尋ねた。

風磨くん、小中学生は今週で夏休みが終わるって言ってたけど、凛汰くんはもう学校始まってるよね?

ここからだとおばあちゃん家より通学大変そうだけど……。

「はい! 家帰っても誰もいないし」

「あぁ……」

確かに……こんなに賑やかな家族がいなくなって、家でポツンと一人は寂しいよね。

私も一人で特別寮にいる時間、寂しいもん。

「恋々愛さんを落とすためにも」

「……えっ!?」

聞き捨てならない言葉に勢いよく振り返った私に、凛汰くんはまた余裕な笑みを浮かべていた。
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