ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
風磨くんはみんなに言わずに溜め込むところがある。

それは、みんなに心配をかけないためだってみんな分かってるけど……。

「一人で背負いすぎないでね」

「えっ……」

風磨くんは驚いたように目を丸くした。

「みんな風磨くんの力になりたいって思ってるし、みんなで話し合ったらいい考えが見つかるかもしれない」

また風磨くんが無理をしてしまう前に、ちゃんと伝えておきたい。

「みんなで乗り越えよう」

私は風磨くんをまっすぐ見つめながらそう言った。

わざわざ私が言わずとも、みんなの思いは風磨くんに伝わってるだろうけど、一度、言葉にして伝えておきたかったんだ。

私なんかよりもずっと、優羅くんたちは風磨くんのことを心配してたし、風磨くんのためになることを考えてたから……。
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