ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
*episode.06* 恋
①忘れ得ぬ恋人
♡恋々愛side♡
夏が過ぎ、気づけばもう10月。
卒業式まであと5ヶ月を切った頃。
ードンッ。
「じゃあコレ化学室に運んどいてねー」
「えっ……」
ードンッ。
有無を言わさず手に持たされたのは、2つの大きなダンボール。
お、重っ……。
「生徒会は生徒のために尽くさなきゃねー? じゃあよろしくー♪」
そう言って階段の方へと去っていく城本さん。
シンと静まり返った廊下には私一人だけがポツンと佇んでいた。