ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
私も遅れずにその後に続く。

「化学室ならこっちだろ。逆方向」

うっ……。

またため息混じりの呆れた声。

「行き慣れない教室はまだ正確に覚えてなくて……」

「もう半年だろ? まだ生徒会室もうろ覚えのくせに」

「な、なんでそれを!!」

驚きすぎて足が止まる私。

それはさすがにバレてないと思ってたのに!!

止まった私に気づいた楓くんはゆっくり立ち止まると、顔だけ私の方を振り返った。

「この間、首傾げながら別の方に向かって歩いてるの見たから」

嘘……あれ見られてたの?

……ってゆうか見てたんなら─────

「それなら生徒会室まで連れて行ってくれても……」
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