ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
墓石には『深見家之墓』の文字。

深見、百合さん……。

一体誰なんだろう?

「僕水汲んでくるね! 恋々愛ちゃん手伝ってくれる?」

「……え? あ、うん!」

凛音くんの一言で意識が呼び戻され、私は凛音くんの後を追ってその場を後にした。

ージャーー……!!

古びた蛇口を捻ると、勢いよく出てくる水。

バケツに水を溜めている間に、凛音くんはポツリポツリと私に百合さんのことを教えてくれた。

深見(ふかみ)百合(ゆり)。りょーくんの彼女だった人」

「……えっ」

突然聞かされた楓くんとの関係に、戸惑いが隠せない私。

彼女、って……。
< 487 / 1,130 >

この作品をシェア

pagetop