ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
こ、今度は何っ?
私は反射的にぐるんと勢いよく振り返った。
……あれ?
誰もいない……?
「こっち」
「ひゃっ!?」
急に頬に触れたひんやりとした何か。
そしてされるがままにグイッと真上を見上げさせられ、そこでやっと顔を両手で包まれていることに気づく。
見上げた真上には逆さまの銀髪男子が妙に色気のある顔で微笑んでいて……。
お、お……男の子!!!
-ガタガタッ!!
銀髪男子の手から逃れるべく、バッと勢いよく体勢を戻して彼との距離を取る私。
…………あ。
「ご、ごめんなさい!」
そしてすぐさま我に返って銀髪の彼にブンっと頭を下げた。
驚いたとはいえ、いきなり手を振りほどくなんて失礼だよね……。
…………って、ん??
っていうかそもそも、初対面の女の子の顔いきなり触る?
「あー! ふーくんだけ抜け駆けしてるー!」
-ビクッ!!
子どものような大きな叫び声に肩を揺らして再び振り返れば、林山くんが銀髪男子をピシッと指さして地団駄を踏んでいた。
「抜け駆けとかないし」
プクーッと頬を膨らませる林山くんにも、銀髪男子は余裕たっぷりの笑みでサラッと返す。
「俺は恋々愛ちゃんの斜め後ろの席の葉森風磨。よろしくね」
「よ、よろしく……お願いします」
葉森くんの醸し出す余りにも大人な雰囲気に、私は思わず敬語でペコリと頭を下げる。
微笑みも声のトーンも仕草も、同い年とは思えないほど大人びていて。
……そして何より距離が近い!!
「ふーくん距離近すぎだから! 離れて!」
「凛音、うっせーよ。少しは静かにできねーのか!」
林山くんの大声を遮るように、両耳をギュッと塞いで自分の机に突っ伏す楓くん。
た、確かに……楓くんの言う通り、ここだけやけに騒がしい。
……ほとんど林山くんなんだけど。
楓くんからそう言われるなり、また林山くんは膨れて──────────
-ゴツンッ!
!!!
「いってぇ!」
「へへっ」
林山くんに頭突きされて頭を痛そうに抑える楓くんと、それを見てしたり顔の林山くん。
いかにも痛そうな音……。
私は反射的にぐるんと勢いよく振り返った。
……あれ?
誰もいない……?
「こっち」
「ひゃっ!?」
急に頬に触れたひんやりとした何か。
そしてされるがままにグイッと真上を見上げさせられ、そこでやっと顔を両手で包まれていることに気づく。
見上げた真上には逆さまの銀髪男子が妙に色気のある顔で微笑んでいて……。
お、お……男の子!!!
-ガタガタッ!!
銀髪男子の手から逃れるべく、バッと勢いよく体勢を戻して彼との距離を取る私。
…………あ。
「ご、ごめんなさい!」
そしてすぐさま我に返って銀髪の彼にブンっと頭を下げた。
驚いたとはいえ、いきなり手を振りほどくなんて失礼だよね……。
…………って、ん??
っていうかそもそも、初対面の女の子の顔いきなり触る?
「あー! ふーくんだけ抜け駆けしてるー!」
-ビクッ!!
子どものような大きな叫び声に肩を揺らして再び振り返れば、林山くんが銀髪男子をピシッと指さして地団駄を踏んでいた。
「抜け駆けとかないし」
プクーッと頬を膨らませる林山くんにも、銀髪男子は余裕たっぷりの笑みでサラッと返す。
「俺は恋々愛ちゃんの斜め後ろの席の葉森風磨。よろしくね」
「よ、よろしく……お願いします」
葉森くんの醸し出す余りにも大人な雰囲気に、私は思わず敬語でペコリと頭を下げる。
微笑みも声のトーンも仕草も、同い年とは思えないほど大人びていて。
……そして何より距離が近い!!
「ふーくん距離近すぎだから! 離れて!」
「凛音、うっせーよ。少しは静かにできねーのか!」
林山くんの大声を遮るように、両耳をギュッと塞いで自分の机に突っ伏す楓くん。
た、確かに……楓くんの言う通り、ここだけやけに騒がしい。
……ほとんど林山くんなんだけど。
楓くんからそう言われるなり、また林山くんは膨れて──────────
-ゴツンッ!
!!!
「いってぇ!」
「へへっ」
林山くんに頭突きされて頭を痛そうに抑える楓くんと、それを見てしたり顔の林山くん。
いかにも痛そうな音……。