ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「え、えっと……か、体が痺れてっ、この体制から動けなくて……その……」

苦しすぎる言い訳にそっと私は楓くんから目を逸らした。

他に上手い言い訳が思い浮かばない……!

「あ、ゴキブリ」

「ゴキブリ!?」

私は咄嗟に立ち上がって足元をぐるりと見渡す。

どこ! ゴキブリ!

「ぶっ……お前、嘘つくなら突き通せよな」

「え? ……あ」

立ち上がってしまった自分を今一度確認して、ハッと我に返る。

全然動けちゃってるし!

まともな言い訳が思いつかないうえに、嘘もバレてしまってもう後に引けない。

これはちゃんと怒られるしか……。
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