ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
④似たもの同士
♡恋々愛side♡
ーパシッ。
シンと静まり返った空間に響く、乾いた音。
右手がジンジンと痛みを訴えている。
対して目の前の楓くんは叩かれた左頬を痛がる様子もなく、ただただ呆然と私を見つめていて。
城本さんも目を見開いて、状況が理解できないと言った様子。
「女の子が、好きな人に告白するのは……すっごく勇気がいることなんだよ?」
なんでだろ……楓くんを見つめる視界が滲む。
「城本さんのした嫌がらせはいいことじゃないし、肯定するわけじゃないけど……」
楓くんは口を開くことなく、私の目を真っ直ぐに見つめ続けた。