ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「桜川さん……」

え?

聞きなれない呼び方と、どこか聞き覚えのある声に、私は声のした方へ視線を向けた。

…………あっ。

「城本さん」

私たちの目の前には、城本さんがどこか気まずそうにして立っていた。

いま、城本さんが呼んだの!?

初めて名前呼ばれたから分かんなかった……。

……ってゆうか、みんなと盛り上がってて忘れてたけど、城本さん、私の事探してくれてたんだった。

わざわざ梓川くんが教えてくれたのに申し訳ない……。

「少し……話せる?」

城本さんの声は、いつもの強気な感じと違ってすごく弱々しい。
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