ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「どきなさい」

あっ……。

部屋の中からこちらに向かってくる足音。

優羅くんのお父さんが出てくる……!!

私はその足音に咄嗟に壁に隠れた。

「? 君は……!」

……しかし運悪く、優羅くんのお父さんは私がいる方の廊下に来てしまった。

案の定、私を見てビックリした様子。

最悪だ……。

私、明らかに挙動不審で、今ここに来ましたなんて感じは1ミリもない。

「盗み聞きとは行儀の悪いお嬢さんだな」

ーギクッ。

や、やっぱりバレた……!

お父さんの冷たい視線が鋭く突き刺さる。

「…………」
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