ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「はあ……優羅のつるむ奴はろくな奴がいないな。どうせみんな、金が目当てで親しくなったんだろ」

そう吐き捨て、優羅くんのお父さんは私の横を通り過ぎていく。

みんな、お金目当て?

何それ……。

私はギュッと拳を握りしめた。

「違います!」

咄嗟に口走った私の言葉に、通り過ぎていった足音が止まった。

ゆっくりと振り返れば、お父さんの鋭い視線が私を見下ろしていて。

思わず(ひる)みそうになるけど、何とかお父さんをグッと見上げ返す。

私なんかがお父さんを説得できるなんて思ってない……。

……でも、優羅くんや雅さんの気持ちはおろか、楓くんたちの思いも汲み取らず、そのうえあんなに言いたい放題吐き捨てて。
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