ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「お前……」

ービクッ!

この、声……!

聞き慣れてしまった、この低い声。

実際に発した言葉はそれ程大きな声じゃないのに、私の耳にはハッキリと届く。

この声の時は、大抵──────────

『何回言えば分かるんだよ』

『ごめんなさい……ごめんなさい……!』

っ……!!

当時の記憶がフラッシュバックして、私の体は再びガタガタと震え出す。

やだ……思い出したくない……!

「恋々愛に触ってんじゃねぇよ!」

っ!!!

ドスの効いた声に勢いよく顔を上げれば、“あの人”がこっちに向かって近づいてきていて。
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