ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「二人とも、子どもじゃない……意思を持った大人です」

「なんだと……?」

さらに私を鋭く睨みつけ、怒りを滲ませた声でお父さんは私ににじり寄ってきた。

うぅ……こ、怖い──────────!

私は思わず後ずさりしそうになる足をなんとか必死に踏ん張る。

「お願いです。二人のことを思うなら、結婚を考え直してください! お願いします!!」

私はバッと頭を下げた。

こんな私が頭を下げたぐらいじゃ、優羅くんのお父さんの気持ちなんて変えられない。

そんなのわかってる。

……でも、少しでいいから、二人の気持ちを考えて欲しい。

「「「「「お願いします!」」」」」

え?

突然間近で聞こえた複数の男の子の声に私は思わず顔を上げた。
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