ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
僕は緩む頬を抑えきれなくて口元を覆った。

「遅いよね。高3になって今更─────」

「そんなことない!」

卑下しようとした恋々愛ちゃんの言葉を、僕はすかさず遮る。

そして、そんな僕をキョトンと見上げる恋々愛ちゃん。

……っ!!

恋々愛ちゃん、こーゆー時は上目遣いなんだ……。

うぅ……そんな不思議そうに可愛い顔で見上げられたら、無性にハグしたい衝動が──────────

ーブンブンッ!

いやいや、ハグはダメ!

僕は邪念を振り払うように頭を振って脳内をリセットさせた。

「ファッションとかオシャレに興味持つのに遅いとかないから……ね?」
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