ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
予想すらしていなかった様子の優羅くんのお父さんは、瞬きを繰り返して、信じられないといった表情。

優羅くん……。

私たちは何も言わず、ただただ、優羅くんを見守ることしかできなくて。

「雅さんとの結婚を、白紙に戻させてください」

しっかりと、はっきりと、優羅くんの口から発せられた言葉。

「どうしたんだ優羅? こないだは納得してくれてたじゃないか! 何かこいつらに吹き込まれたのか? なぁ、そうなんだろ?」

優羅くんの肩を揺さぶるお父さんの目は“失望”そのもので……。

「ちがいます、僕の意思です。……僕には、好きな人がいます」

その言葉にギロッと私へ目線を向けるお父さん。

え? ……私!?

もしかして私を好きな人だと勘違いしてる!?
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