ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。

＊ ＊ ＊

ー夜。

あれから気を失った雅さんのお父さんは家に帰ってお医者さんに診てもらい、数時間後には目を覚ましたらしい。

さすがに愛娘の悲しむ顔は見れなかったのか、結婚破棄に関して追求することはなかったようだけど……。

瑠夏さんが雅さんのパートナーとして認められるのは当分先みたい。

政略結婚は承諾してたのに……皮肉だ。

「ねー早くかえろーよー」

優羅くんのお父さんを無事説得し終え、晴れて婚約破棄ができた優羅くんと私たちは、今から特別寮まで送ってもらうところ。

「凛音、お前なあ。自分の荷物ぐらい自分で持て！ 置いてくぞ」

「もー、りょーくんすぐ怒る！ そんなに短気だとモテないよーだ！」

「はあー！？」