ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
それに、卒業式まで残り3ヶ月半だから、みんなで過ごせる時間も残りわずか……。

少しでも多く、みんなとの思い出作りもしたいから──────────

* * *

駅前広場へと向かう途中。

11月と言えど、夜はやっぱり冷え込んでいて。

「はぁ……」

吐く息も白く染まって消えていく。

何枚も着込んでるのに、隙間から入ってくる冷気で体が震えて。

うぅ……もうすでに指先が冷たい。

「恋々愛ちゃん、寒くない? 大丈夫?」

そんな私の気持ちを悟ってか、そっと隣に現れたのは風磨くん。

心配そうに私を覗き込む風磨くんも、鼻先が見慣れないほどほんのり赤く染まっていた。

「うん! 大丈夫だよ」
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