ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
優羅くんの優しい声に、私は顔を背けたまま、ブンブンと頭を縦に振った。

ドキドキとかしてる場合じゃ……。

みんなとビッグツリー点灯の瞬間を見に来たんだから。

「あと3分!」

近くから聞こえてきた凛音くんの楽しそうにはしゃぐ声。

それにつられて、私はそっと顔を上げて目の前のビッグツリーを見上げた。

ツリー脇のステージに設置されたモニターのカウントダウンは刻々と0の瞬間へと近づいていて。

あと3分……。

高まる周りのボルテージと、雑踏の音。

そんな中、私のワクワクも徐々に高まっていて。

ワクワクなんて……優羅くんに子ども扱いされてむっとしてたけど、私、全然子どもだ。

そんなことを考えながらふっと頬が緩んだ私は、ツリーを見上げる視線をそっと隣の5人へと移す。
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