ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
だけど、その沈黙さえも心地よくて。

こんなに落ち着くのはなんでなんだ?

いつもと変わらず、ただただ勉強しているだけなのに。

1人で勉強している時とも、寮でみんなと勉強してる時とも違う……。

……桜川が隣にいるから──────────?

ートクンッ。

呼応するように脈打つ心臓。

絶妙に締めつけられる胸が息苦しい。

……まさか、俺──────────

「梓川くん?」

っ!

小さな声で呼ばれた名前に、ハッと意識を引き戻される俺。

目の前には眉根を寄せた心配そうな桜川の顔があって……。
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