ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
依織くんの中で、私はきっと彼女じゃなく所有物でしかないんだ。

だれにも渡さないように、ただただ独り占めして、私が逃げないように躾をして言うことを聞くように飼い慣らして……。

私は、モノじゃないよ……。

「違う! 恋々愛は俺の大事な彼女なんだ」

「あ、んぅっ!」

色んな迷いや不安や動揺をかき消すように、唇で私の口を塞ぐ依織くん。

大事な彼女だったら……そう思ってくれるのなら……。

このやり方じゃなかったはずだよ……。

押し付けて黙らせて支配して。

それは、“大事な彼女”にする事じゃないよ──────────

「こんなに口答えするような、俺を否定するようなやつじゃなかったのに……」

私の唇から離れた依織くんの唇は、首筋、鎖骨……と滑るように動いていく。
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