ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
目から零れ出した涙が絶えることなく頬を伝う。

「ごめんなさい……ずっと、依織くんを縛り続けて……」

依織くんは俯いていて、どんな顔をしているのか分からない。

一体彼にどう響いているのか。

ちゃんと伝わってるのか……。

でも……わかって欲しい。

私の気持ちを、思いを──────────

「きっと依織くんには……もっと素敵な人が──────────」

「待てよ」

ービクッ。

静かで小さくて、それでいて有無を言わせない力強い声。

初めて聞くその声に私は一瞬にしてフリーズしてしまう。

依織くん……?
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