ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
このアザを見る度に、あの日のことを思い出すんだよね──────────

『ただそばにいてほしかった……そばで笑っていて欲しかった……それだけなのに』

依織くん……。

私が意識を失ってから何があったのか、依織くんは今どうしているのか……。

私は何も知らない。

優羅くんたちに聞いても教えてはくれなくて。

……だけど──────────

『何も心配しなくていい。大丈夫……ちゃんと全部話すから』

私を安心させるように、そう優しく微笑んでくれた優羅くん。

私はその言葉を信じて、依織くんのことはいつか話してくれるまで待つことにした。

“大丈夫”……。

あの時の優しい笑顔、優しい声……。
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