瞳の奥
出勤の時間になって、蓮の車に乗って警視庁に向かってる時、蓮が話始めた。

「そーいや、到着したら先に警視総監室に向かうからな。」

「テロ事件の説明かな?」

「それもあると思うけど、本題は別だと思う。まぁ行ったら解るだろ。」

私達は警視総監室へ向かった。

入るなり、
「麗奈ちゃぁぁーーーん」
とこちらへ向かってくる中年の男性がいたので、蓮は蹴りを入れようとしていた。

「セクハラするな、ハゲ親父。セクハラ容疑で逮捕するぞ。」

あ、大丈夫です。これがいつものやり取りなんです。

「おじ様、私に用があるとお聞きしたのですが。」

これ以上茶番に付き合うのも時間の無駄だと思い本題にはいることにした。

すると、おじ様は奥から大きなマントを2着出してきて、私と蓮に羽織るように掛けられた。
手を入れれる部分があるので通してみるとサイズはぴったりだった。

マントは表が黒色の無地で裏が青と緑のチェック模様。
肩の部分は、フリフリとした金色の紐がおしゃれに着いていて布の端はフリルが施されている。

「お前達が来るまでに警察官全員に説明したが、このマントを着てる限り部署問わず、命令されたことには従え。従わない場合は給料半分カット、もしくは自宅待機処分とする。
と」

話を聞くとテロリストの逮捕が最重要であることと、逮捕権限はこのマントを着てる物にしか許されないと。その理由はテロリスト側が私の逮捕しか全てを話さないと言うのが警視総監の元に来たからと言う。

あと、おじ様も蓮も警察内部に首謀者がいると読んでいるから先に説明して麗奈を特別扱いすべきだと昨日相談したらしい。
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