瞳の奥
サイ犯課を出て一課に戻ろうとしたが、蓮は部屋前でたったままだ。

「どうしたの?」

蓮に話しかけると蓮は、辺りに誰もいないことを確認して抱きしめたままキスをした。

「俺、相変わらず酷いな。麗奈のことになると熱くなって止められなくて…

麗奈、好きだ。」

そして、再び深いキスを愛を確かめるキスをしたのだ。

「この後、どうする?外出るか?」

「今日は何人か候補者を洗い出して明日当たりたいかな。あと、プライベートにも対応出来るように備品も揃えたいし。」

その後は、武器庫に入って一定階級以上の人しか入れない奥の部屋で、物を揃える。

基本的な警察官は、1日の初めはここで備品を取り1日の終わりに戻すことになっているが、私や蓮は警視総監じきじきに常に持ち歩くことを許可されているため、好きな時に好きなだけ補充することが可能なのだ。

昼過ぎに私達はそれぞれ家に戻り、明日朝から動けるよう調べたりすることにした。

「家に、警察用品全て揃ってるのなんか変な感じする。。それに今日貰ったマント。」

一通り綺麗に片付けた後は、ユグドラシルから送られてきたデータを見る。するとユグドラシル目線からの被害者情報がのっていた。

その内容は5年前、当時大学生だった被害者は1人の男性にお金を巻き上げていたと言う。その男性は恐喝で逮捕出来ないのかと警察に相談したところ証拠が無い案件は警察は動けないとあしらわれたようだ。

確かにそうだ。証拠無い案件は注意は出来ても逮捕することは不可能。だから裏取りが大事となり、犯人と思わしき人に貼り付いてボロが出るまで追うのだ。
< 39 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop