瞳の奥
|蓮side

目が覚めると俺は、麗奈を抱き締めながら寝ていた。時間を見ると既に8:30を過ぎていた。

麗奈が可愛く寝てるが、こればかりは早く起こさないといけないと思い麗奈を起こすことにした。

「麗奈、起きて。時間がヤバい、急いで準備しないと。」

「あ、蓮。おはよう。ちゃんと眠れた?時間のことは気にしなくても大丈夫だよ。」

何を言ってるか解らないと言う顔をしていたのだろう。麗奈は携帯を俺に見せた。

それは部下宛に送ったメールだ。
内容は、ユグドラシルに関する緊急の要件が入ったので現場に着くのは昼前になると思う。
現場検証の立ち会いが終わり次第、すぐ交友関係を当たってくれと言った内容だった。

「ねっ、だから今から準備して向かっても問題無いよ。
あと、朝御飯は準備出来てるから。
お風呂は、、一緒に入りたいって言ってたから入ってないけど。。」

麗奈は、寝てない俺に気をきかせてくれているのだろう。
「ありがとう、麗奈。あと、今日頑張るためのチャージが欲しいんだけど、、」

「うん??私に出来ることならなんでもするよ。」

そういうと俺は麗奈のネグリジェを脱がし、胸を揉みはじめた。

「えっ、ちょっ事件起きてるから早くいかないと、、」

麗奈の口を塞ぐようにキスをした。
解ってる、人が死んでるから早く行かないといけないことは。

ただ、俺も麗奈はも、いつ命を落とすか解らないこの状況下だからこそ、麗奈を愛せる時間は精一杯味わいたいんだ。

もちろん俺も死ぬつもりは無いし麗奈も死なせないが、何が起きるか解らないからな。

「俺が目の前にいるのに、考えてるのは仕事のこと。俺のことは考えてくれないのか。」

「いや、そうじゃないけど、、」

俺はまた麗奈に深いキスをする。
好きだ、この世で誰よりもお前のことが好きだよ、麗奈。

俺は麗奈の口を奪ったまま胸をやさしく揉む。

「ねぇ、麗奈。抱きたい。」
「それは、ダメ。歩けなくなるから。」
「そうだよね、ごめん。」

俺は、そのまま麗奈をお姫様抱っこして浴槽まで連れていき一緒に風呂入ることにした。

風呂に入ってる麗奈は凄くご機嫌だ。

「蓮??」
「どうしたの?」

麗奈は後ろから抱き締められながら俺を見つめてきた。上目遣いで色目のある目をする麗奈。

「最低なこと言うかも知れないけど、この酷い世の中なのに、私幸せだなって思うの。

でも、この時間で悲しんでる人・苦しんでる人がいる。

私、初めてかも知れないの、犯人をユグドラシルを許せないって思ったの。一刻も早くこの手で冷たい手錠と言う名の鎖をつけたい。

もちろん蓮と一緒にいたいと思うけど、蓮の家で二人仲良く過ごすのは、ユグドラシルを逮捕した日からにしたい、ダメかな??」

麗奈は、ずっと考えてくれていたんだな。
俺とのことを。
俺は良いよと言う返事の意味と好きだよと言う意味を込めて抱き締めている力をより強めた。
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